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シューベルトを聞き終わったところです。素晴らしいです!
シューリヒトホームページの資料http://carlschuricht.com/1958VPO.htm
によれば、この日のコンサートは、夜9時から始まり、その直前の1時間、シューベルトとモーツァルトの”セレナータノットルナ”のリハーサルが行われています。
そのせいかどうかわかりませんが、このシューベルトは、音符すべてにシューリヒトの眼光を感じます。端正に刻まれるリズムに、時折あらわれる閃光のようなsf、特別な色合いに染められた楽器の重なり合い、何もしていないようで、信じられないくらい普通と違う表現が込められている!!ウィーンのルーティンなシューベルトとはまるで違うシューリヒトのシューベルトです。
第2楽章も早めのテンポで慎ましい歌い方ながら、響きはぐっと深く、音楽の格が何段も上がっています!それで、そのまま行くのかと思いきや、後半、まるで零れ落ちるようなレガート!シューリヒト、ウィーンフィルを聴く幸せここにありです!
第3楽章の重いが充実した響き、集中した真剣さを維持してフィナーレ、あらゆる部分にオーケストラの集中と指揮者への献身が感じられます。
よく思うのですが、シューリヒトがオーケストラに求めたアンサンブルとは、機械的に合わせるということではなく、真剣に音楽に向きあう、その結果としてのアンサンブルなのじゃないかと、、、
気楽にシューベルトの5番を楽しみたいという人には向かない演奏ですが、この掲示板に来られる方々をしびれさせること間違いなしのシューベルトです。
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