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Re: 前置詞的な単語
投稿者:しい坊 投稿日:2004年 3月28日(日)00時26分59秒やまなみ> Sitosi> ハンガリー語にも前置詞的な単語は結構あるのですよ。
やまなみ>
やまなみ> ということですがどういう語でしょうか?
もちろん、前置詞そのものではありませんが、色々な接続詞や他の小品
詞は、基本的には前置詞的に使われるか、後置詞的に使われるように分類さ
れるわけです。例えば英語の“and”は前置詞的です。“A and B”や“Aと
B”と言うと、“[A] and [B}”ないし“[A]と[B]”と理解しがちですが、
実は、英語の場合は“[and A] [and B]”で、and は前置詞的で、最初の and
はゼロ形態素に置き換えられると考えられます。これに対して日本語の場合
は後置詞的で、本来“[Aと] [Bと]”であるのが、 最後の「と」がゼロ形
態素に置き換えられているのだと考えられます。
そのように考えると、日本語の“も”とか、ハンガリー語の“is”も後
置詞的であるのがわかります。 ところが、ハンガリー語の“e's”はもはや
英語の“and”と同じで前置詞的になってしまっています。それは“e's”で
文が始められることからもわかります。(“is”では文は始められない。)
同様に、“hogy”(英語の that)等と言う接続詞も前置詞的です。 こ
のような例は探すと結構見つかります。これは、やはりハンガリー語に関係
詞構文が登場したのと無関係ではないような気がします。 つまり、 ハンガ
リー語本来のSOV言語的な構造がSVO的な構造に向かっている真っ最中
にまさに今のハンガリー語はあるのだと 言えるのではないかと 考えます。
(SVOとか膠着語とかあまり真面目に言うと、今の言語学の世界では笑わ
れてしまいます。 これは あくまでも説明を簡単にするためだとご理解くだ
さい。)
ハンガリー語が関係詞構文の登場により、SOVからSVOに向かいつ
つあることのもう1つの傍証は、その結果、ハンガリー語では深い従属節が
作りにくくなってしまっていることが挙げられます。典型的なSOV言語で
ある日本語ではいくらでも深い従属節を動詞の連体形(形容分詞)を使うこ
とで埋め込むことができますし、そのことで文の理解が妨げられることもあ
りません。同様に、典型的なSVO言語である英語でも、いくらでも深い従
属節を埋め込むことが可能です。ところが、ハンガリー語ではあまり深い従
属節は使われず、日本語や英語では従属節を使うのが一般的な場合でも、ハ
ンガリー語で得は単文を使うのが自然です。(このことにより、ハンガリー
語の文学作品をそのまま日本語に訳すと、非常に幼稚な感じになってしまい
ます。) では、 なぜハンガリー語では深い従属節が使われないのかと言え
ば、実際に作ってみればわかりますが、ハンガリー語ではちょっと深い従属
節を作ろうとすると、すぐ自包文になってしまうのです。SOV言語である
日本語の従属節は左方向に枝分かれしますし、SVO言語である英語の従属
節は右方向に枝分かれして行きます。ところがハンガリー語の場合は真下に
伸びて言ってしまうのですね。で、自包文は意味の把握と理解が困難になる
構造なのです。この、ハンガリー語では、深い関係節は自包文になってしま
うという現象も、多分、まさにハンガリー語がSOV言語からSVO言語に
移行しつつある証拠なのではないかと考えられます。
やまなみ> (そういえばドイツ語の前置詞で後置詞のように使われるものが
やまなみ> ありますね。
ごめんなさい。ドイツ語のことは詳しくないもので。
http://bosei.cc.u-tokai.ac.jp/~hukaya_s/