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三橋> ウラル系の言葉で話者の人口が多いのは、ハンガリー語であると存じ
三橋> ています。
その通りです。言語史料が一番古いものがあり、潤沢なのもハンガリー語です。しかし、なぜか、世界の言語学者はフィンランド語にばかり興味を持つようです...。(日本においてもハンガリー語の研究者よりもフィンランド語の研究者の方が多いように感じます。)
ウラル語族の諸民族の話者数の統計は、東大の 松村 一登先生のサイト、Uralic languages: Statistics で見ることができます。 これによれば、3千人もいないようですね...。
三橋> ヨーロッパでは、ハンガリー、フィンランド、エストニアやバスク
三橋> (スペインとフランスの間の地域)は、風変わりな言葉を話す国々で有
三橋> 名ですね。
そうでしょうか? 風変わりな言語と言ったら、アジアやアフリカ、アメリカ等の方がはるかに多いような気もしますが? ヨーロッパはほとんどがインドヨーロッパ語族の言語なので、それとは異なる系統の言語が目だっているだけだと思います。ヨーロッパにおいては、印欧語族の言語が圧倒的多数ですが、ハンガリー語が属するウラル語族もそれに次ぐ大語族です。そういう意味では、ヨーロッパにおいては特殊な言語はバスク語しかないのではありませんか? そう考えたら、ヨーロッパはとても“風変わりな言葉を話す国々で有名”だとは言えないと思います。
三橋> ところで、今回は、ハンガリー語の話とはズレますが、ハンガリー語
三橋> に一番近いマンシ語が現在でも話されている地域は、ウラル山脈の地
三橋> 域でしょうか?
西シベリアのハンティ・マンシ自治区に居住しています。地図は、Khanty-Mansi Autonomous Okrug をご参照ください。
三橋> マンシ語を話すネイティブスピーカーは、少数民族であると思いま
三橋> す。
ロシア国民ですから、最初から少数民族以外ではありえませんね。
三橋> 彼らは、たぶん、ロシア国籍を持っているので、
多分ではなく、確実にロシア国民です。(と言うか、勝手にロシア国籍を押しつけられているわけです。ちょうど、日本でもアイヌ民族の人々が勝手に日本国民とされたように。)
三橋> ロシア語を日常生活の中で使用していると思いますが、どうでしょう
三橋> か?
相当ロシア語の影響は大きいと思いますが、私は、ウラル語の研究者ではないので、具体的には存じあげません。(日本ではウラル語の研究者はフィンランド語の研究者に多いのです。これは日本に限らず、世界的な傾向だと思います。)
三橋> まあ、おそらく、ケルト系の言葉を話していたアイルランド人や
三橋> ウェールズ人が、アングロサクソンが話していた英語を殆ど母語とし
三橋> て受け入れたのと同じように、マンシの人達は、周囲の状況により、
三橋> ロシア語を受け入れたと思います。
文明の程度が圧倒的に違っていたので、シベリアの多くの少数民族は、喜んで“ロシア人”になりたがっていたと聞き及んでおります。民族同化に抵抗する少数民族は、ある程度の歴史や文明を持っている必要があるようです。ただし、マンシ人の現状については私は専門外なので全くわかりません。そちらの専門家の方々にお問い合わせください。東大の松村 一登先生(フィンランド語、エストニア語)や、国立民族学博物館の庄司 博史先生(フィンランド語)、東海大の吉田 欣吾先生(フィンランド語、サーミ語)等がお詳しいのではないかと思います。
http://www.hum.u-tokai.ac.jp/~sitosi/
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